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日本旅行について
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コロナ禍がもたらしたもの
2020年来の新型コロナウィルス感染症の世界的流行は、社会の在り方そのものを大きく変化させました。とりわけ旅行業界においては、国内旅行・海外旅行・訪日旅行全てにおいて人々の移動が制限されるという旅行業としての根幹が大幅に制限され、これまで経験したことのない事態に直面しております。私たち観光産業は、再起をかけた対策や計画を講じていく一方、社会環境の変化によって急な対処を迫られるという、新常態への一進一退の挑戦がまさに今現在も続いています。
当社においても、まさに「生き残り」をかけた新しい挑戦が続きました。そして、その中では未来につながる“光”も見えてきました。これまで117年の長きにわたり「旅行業」で培ってきた、旅行会社ならではのホスピタリティと、ヒト・モノ・コトをつなぎとめひとつの価値にまとめ上げるプロジェクトリーダー的な役割が評価され、国や自治体によるワクチン接種事業など、全国各地で旅行業の枠を超えた領域での事業を数多く取り扱うことができました。
社会的に大きな貢献を果たすことができたこの経験値は、当社にとって未来につながる大きな財産になりました。新型コロナ禍において大きなダメージを受けたのは事実です。しかしながらコロナ禍だからこそ“取り組めたこと”“気づけたこと”その収穫も大きなものでした。
旅行代理店業からソリューションビジネスへの転換
当社は旅行代理店業からソリューション企業としての変革を加速します。これまでの旅行業の事業領域からもっと広義に、SDGsやDXをはじめとする顧客や地域の抱える社会課題へ挑み、当社はその課題解決の中心的役割を担いトータルコーディネートをしてまいります。その中では、当社の親会社であるJR西日本をはじめとした多くのアライアンスパートナー(企業や団体様)と共創することで新しいシナジーを発揮し、より良い未来の実現に向け、顧客や地域が求める価値を実現する企業へと「覚醒」していきます。
次世代を見据えた新たな旅行業の価値を創造する
旅行予約のスタイルは、オンラインへのシフトがますます進みます。もちろん当社もそのニーズへ対応するためにさまざまな工夫を講じて、OTA(オンライン・トラベル・エージェント)とは異なる当社ならではのスタイルを構築していきます。
これまでの旅行商品は低価格を追求するという傾向がありました。これからは旅館・ホテルや地域全体と連携しながら、SDGsや持続可能性といった社会性を包含することで、多少割高であっても、その旅行ならではの価値を評価いただき、お客様に選んでいただける旅行商品を作っていきます。単に移動や宿泊の手配をするだけではなく、リアルエージェントとして、社会課題と向き合った新たな旅行業の価値を創造していきたいと思います。OTAとは競合相手としてではなく、多様な旅行形態に対応していくパートナーとして連携していきたいと思います。
コロナ禍により当社はその事業領域を大きくスイッチしていくことになりますが、それは決して後ろ向きなことではなく、旅行業を未来に向かって力強く前進させるためです。
「ソリュ-ション事業」においては、顧客や地域に寄り添い、旅行会社だからこそできるソリューションを提供し、withコロナの時代に生まれる新たな社会課題を解決するパートナーとなっていきます。「ツーリズム事業」においては、当社の強みであるJRセットプランをベースにDX(デジタル・トランスフォーメーション)を駆使して、旅行だけで終わらない新しい顧客体験を提供していきます。どの事業領域にも社会視点を持ち、旅行会社として、サステナブルな未来の社会に貢献する企業になっていきます。
コロナ禍を乗り越え、新しい時代の旅行業で是非皆さんの力を発揮していただきたいと思います。