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未来座談会

すべての社員が
もっと輝ける未来を
「共創」する。

ライフステージの変化や体調に左右されることなく、
それぞれに思い描くキャリアとライフプランを実現できる。
そんな社会を目指して、発足したのが「TUMUGU×HogaLife Support」プロジェクトだ。
企業の枠を越えて「共創」に挑むメンバーたちに、
サービスに込めた想いや、それぞれが目指す未来について語ってもらった。

日本旅行

総務人事部 担当部長
(女性活躍推進・働き方改革担当)

三好 幸代

店頭営業、個人旅行営業、支店営業支援などを担当し、2011年管理職登用。ツーリズム事業本部関西統括部長を経て、2024年から現職。子育てとキャリアを両立してきた日本旅行のロールモデル。京都出身、21歳の娘を持つ。

日本旅行

総務人事部
(新卒・中途採用、働き方改革担当)

青山 加奈

愛知教育営業部に配属され、学校営業、修学旅行企画・添乗、部活大会関連サポートなどを担当。2022年に総務人事部へ異動し、採用担当(新卒・中途)を務めながら、働き方改革・女性活躍推進にも力を注ぐ。

株式会社QOOLキャリア

代表取締役社長

山中 泰子 氏

ピラティス講師からキャリアをスタート。大手IT系人材サービス企業の人事担当、上場企業の執行役員、スタートアップの人事責任者を経て、現職。「私らしさ」を追求するすべての女性の声に寄り添い、それぞれのワーク・ライフ・シナジーを追求できる社会の実現を目指している。

豊島株式会社

東京二部二課

大川 侑穂 氏

「私たちが、本当にほしいものをつくりたい」と、フェムケアブランド「Hogara」・フェムテック商品「HogaLife Support」を立ち上げ。『国際⼥性デー表彰式|HAPPY WOMAN AWARD 2022 for SDGs』で「女性応援ブランド賞」を受賞するなど受賞歴多数。

「TUMUGU×HogaLife Support」とは?

「TUMUGU×HogaLife Support」は
ライフステージに特化した福利厚生サービス。

通常の福利厚生ではカバーされにくい、
PMSや更年期障害といった女性特有の健康問題のサポートから
キャリア形成のサポートまで、
働く社員一人ひとりのライフステージに寄り添い、
支援していける唯一無二のサービスとなっている。

なぜライフステージ特化型の
福利厚生が必要なのか?

人口の減少と共に、優秀な人材の獲得が難しくなる今。
柔軟な働き方や福利厚生は、
その企業が選ばれる決め手の一つだと言っていい。
働く女性が継続的に増加している現代社会において、
女性のライフステージに合った支援は
企業がブランド力や優位性を保つために必須の施策であり、
その重要度は年々高まっていると言える。

SERVICE

従業員の相談窓口を提供
健康、お金、メンタル面など社内に相談しづらい個人的な悩みを専門家に相談できる。
専門家によるセミナーをご提供
ライフステージごとに出てくる悩みに対して、クリニックの専門医はじめ専門家チームが、ニーズに応じてセミナーやイベントを提供。
幅広いフェムケア商品を提供
PMSや更年期障害など女性特有の健康問題はじめ、出産育児といった各ライフステージにフィットした「Hogara」ブランドの商品を提供。

「自分らしく」働ける社会を実現する。

「TUMUGU×HogaLife Support」の導入に留まらず、日本旅行での運用から利用者のニーズやノウハウを反映。サービスのブラッシュアップを重ねることで、企業・自治体向けのソリューションを創造し、女性活躍・働き方改革の環を広げ、「自分らしく」働ける社会の実現に貢献していきます。

「女性活躍推進」「働き方改革」
社会が抱える課題に、新たな解を。
01

明確に存在する、価値観の違い。

女性活躍推進が叫ばれて久しいですが、いまだに社会は十分な環境を整えることができずにいます。皆さんが考える現状の課題を教えてください。

三好:
日本旅行は、全社員のうち約半数を女性が占めています。昨今ライフステージの変化に伴う退職は大幅に減少し、見た目には一定水準のレベルにあると言えるでしょう。ですから、「本社で女性活躍推進を担当してほしい」と言われたときには、「もうできてるやん」というのが正直な気持ちでした(笑)。けれど、まだ本当の意味で、女性が活躍できる環境は実現していないと考えています。とくに課題だと感じているのは、男女間の価値観の隔たりですね。

価値観は人によってもさまざまなものです。具体的に、どのような点に隔たりを感じているのでしょう。

三好:
私自身、本社の異動が決まったタイミングで、いろいろな人に声をかけていただきました。でも、その方向性が男女で正反対だったんです。男性からは「おめでとう」「頑張ってね」という励ましが多かったのに対して、女性は「家族と離ればなれになって大丈夫ですか?娘さんは?」といった心配の声がほとんど。活躍することが当たり前の男性と、活躍するための障壁を抱えている女性。その価値観の違いを如実に表しているなと感じました。よりフラットに理解し合える環境をつくらなければいけない。今の状況を一歩先に進めなければいけない。そんな想いを強く持つ機会になりましたね。
山中:
価値観やリテラシーを共有できていないことは、社会の根底にある課題なのかもしれませんね。現在の企業社会は、男性によってつくられてきたもの。自分たちがバリバリ働いて、家事・育児は女性に任せるといったかつての価値観もなかなか抜けきらなかったですよね。男女の人口に大きな差はないのに、職場や管理職に女性がいない上場企業が当たり前のように存在している。日本の企業社会って、すごく不思議だと思います。ただ、近年は、男性ばかりの組織に女性が加わることで起きるイノベーションや、業績への好影響など、さまざまなエビデンスが出てきました。女性活躍推進に真剣に取り組む必要があると気づきはじめたというのが、現状でしょうね。
青山:
そうですね。現在は本社で活躍する女性社員も増えていますが、私が現場から今の部署に異動になったタイミングは、職場がベテランの男性社員ばかりで……。環境の変化に少し戸惑ってしまいました。価値観やリテラシーについても同じ考えです。女性活躍推進は、女性だけの課題ではなく、社会全体の課題。にもかかわらず、多くの企業では「女性である」という理由で、女性活躍推進担当にアサインされるケースが多いじゃないですか。そうした現状って、何となく違和感がありますよね。そして、もうひとつ課題に感じたのが、本社と現場の間にある温度差でした。営業と添乗に忙しい現場の想いをどれだけ理解しているのか。「働きやすくしよう。活躍しよう」と訴えかけるだけでなく、現場の大変さにもっと寄り添っていく必要があると考えています。
大川:
組織の課題はもちろんですが、私たち自身も変わっていく必要があると思っています。私も三好さんと同じように、「女性活躍、できてるじゃん」という気持ちを持っていて。フェムテック商品をつくるプロジェクトが楽しすぎて、当たり前に残業する日々が続いていました。そんなある日、チームのリーダーから「大川さんの働き方が朗らかじゃない」と指摘されてしまって(笑)。そのときは、なぜ、こんなに楽しく仕事をしているのに、そんなことを言うんだろうと思っていましたが、よくよく考えてみると、私自身にとっての「朗らかさ」が何であるかに気づいていなかったんだな、と。その言葉を基点に、自分自身が朗らかになるためにはどうしたらいいかを考えるようになりました。
02

「選択肢の提供」と「リテラシーの共有」がカギ。

女性が当たり前に活躍できる社会の実現に向けて、山中さんはQOOLキャリアの代表を務め、大川さんはフェムケア商品やフェムテックサービスを立ち上げています。

山中:
QOOLキャリアは、ワーキングマザーに特化した転職エージェント事業や、ライフステージサポートに特化した新しい福利厚生サービス「TUMUGU」の提供などを通じて、「私らしく」活躍したいすべての女性に寄り添っている企業です。育休から復帰したくても、配属先が遠くて通えない。よかれと思って、負担の少ない誰でもできる事務仕事しか担当させてもらえない。そうした状況を変えていきたいと考えています。まずは、企業が変わらなければ、現状の課題を解決することはできません。法人向けのサービスを展開し、企業と個人を仲介するコーディネーターとして、みんなに寄り添っていく。福利厚生のコンサルタントとしてカルチャーの変革を促していく。多くの女性に「自由な選択肢」を提供する、唯一無二の事業を展開しているんです。

数多の「選択肢」を提供していく。さまざまな立場でチャレンジを続けてきた山中さんならではの価値ですね。

山中:
私がこれまでに「やりたいこと」にチャレンジできたのは、多くの人の理解や支えがあったからこそ。自分らしいキャリアを実現する上で、理解者や代弁者の存在は、何より心強いものです。さまざまな人の相談に乗れるように、私自身も積極的にいろいろな経験をするように心がけています。今は、PTAの役員なども務めているのですが、得がたい経験をさせていただいていますね。まあ、休日に予定が入ることが多くなったので、かなり忙しくはなりましたが(笑)。
大川:
「HogaLife Support」は、女性のライフステージに特化した福利厚生サービスです。「フェムテック商品をつくりたい」「私たちがほしいものをつくりたい」というフロアで残業していたメンバー同士の会話からスタートした完全有志のプロジェクトです。先ほどお話しした「大川の働き方、朗らかじゃない」発言を機に、どうしたら私たちが朗らかになれるのかを探求するようになり、その結果、ライフステージに伴う多様な女性の悩みに寄り添うことができるサービスを構築することが重要だと気づき、男性も含めたサービスを提供したいと考えました。そして、「TUMUGU」を運営している山中さんとのかけがえのない出会いによって、このサービスが誕生したというのが大まかな経緯ですね。

「朗らか」でいるために、具体的に、どのような点を重視されたのでしょう。

大川:
「リテラシーのギャップを埋める」ことです。周囲に言い出せないことや、それぞれに異なる事情を周りのみんなが理解できるようにしたいと考えました。たとえば、同じ職場に生理痛が重い人と、生理痛が重くない人がいたとします。すると正しい知識を持って、一人ひとりに寄り添うことが難しくなるんです。「あの人は生理痛が重い。休むのも仕方がない」となるのと、「生理痛なんて甘えでしょう。私は全然平気だもん」と言われるのでは、大きな違いがありますよね。異なる事情を理解し、同じリテラシーを持つことは、朗らかに働くための第一歩です。女性同士はもちろん、男性との間でも同じことが言えますし、親の介護といった性別に関係ないテーマにおいても大事なこと。私たちのサービスは、ただの福利厚生サービスではなく、すべての人々が相互理解するツールだと自負しています。
03

福利厚生を超えて、相互理解の契機に。

山中さんと大川さんの出会いから生まれた「TUMUGU×HogaLife Support」。その導入を決定するまでの経緯を教えてください。

青山:
もともと大川さんと日本旅行・教育営業部は、さまざまなコラボレーションを行ってきた実績があります。石垣の海で高校生とビーチクリーンを実施し、ごみ問題を解決する「SDGsを学ぶ修学旅行」での協業や、日本旅行の運営する「サステナブル・ブランド国際会議」の選考会に参加した高校生のアイデアを商品化する試みがその代表的な事例です。きっかけは、教育営業部の担当者から、「TUMUGU×HogaLife Support」を導入できないかと打診されたこと。とても素晴らしいご縁をいただいたと思っています。

サービスの提案を受けたときの印象を教えてください。

青山:
大川さんの話を聞き、自身の殻が割れたような感覚でしたね。私自身、無理をして働くことが当たり前だと思っていたけれど、そうではないことに気づかされました。「今も無理して頑張っている社員がたくさんいるんじゃないか」「今の日本旅行に足りないものってこういうことだ」。そんな考えから、導入に向けて動こうと決めたんです。単に割引が受けられるサービスとは違って、自身の健康について考えたり、外部の専門家に気軽に相談できる窓口があったりすることは、とても魅力的に映りました。
三好:
日本旅行は「女性にやさしい会社」を目指す方針を打ち出していますが、このサービスの魅力は、女性のためだけのサービスではなく、男性やそのご家族にもメリットがあること。ファイナンシャルプランナーや、マイホームアドバイザー、離乳食アドバイザーなどの専門家に相談できたり、介護に関する製品の購入ができたり……。全員が当事者になり得ることが導入を後押ししてくれました。先ほど、大川さんが「単なる福利厚生サービスではなく、相互理解のツールになる」と話していましたが、今回の導入が、男女の「価値観の隔たり」をなくす契機になってくれるのではないかと考えています。

サービスの導入によって、どのような効果を期待していますか。

三好:
ひとつは、日本旅行にとって重要なテーマである社員エンゲージメントの向上です。収益を上げるために、「営業、頑張れ!」と激励するのではなく、みんなが朗らかに、働きがいを感じながら、いきいきと活躍することが、会社の発展につながる。今までにない目線をくれるチャンスになってくれると思っています。そして、日本旅行では、コロナ禍を経て、旅行会社からソリューション企業にシフトし、自治体営業が活発になっています。女性活躍推進は、多くの自治体が抱えている課題ですから、ここで得たノウハウや社員の声からサービスをブラッシュアップし、ソリューションとして展開していく「共創プロジェクト」を進めていければと考えています。山中さん、大川さんとディスカッションを重ねることで、私自身もさまざまな刺激を受けていますし、コラボレーションの大事さをあらためて感じているところです。このご縁は偶然ではなく、必然であったんですね。所属する会社や世代は違うけれど、課題認識が近くて、ピタッとはまった感じがして大切にしたいです。
04

それぞれの想いを実現する、柔軟なサポートを。

この共創プロジェクトには、女性活躍推進に留まらず、社会全体の働き方を変えていくポテンシャルがあると思います。最後に、それぞれが思い描く未来について教えてください。

青山:
入社前は「こんな夢を叶えたい」「こんなことにチャレンジしたい」と希望に満ちあふれていたのに、現場の仕事に追われ、その熱を忘れてしまう……。新卒採用を担当していると、そんな社員に向き合い、寄り添っていく場面があるんです。「頑張りたい!」という気持ちが大きくなりすぎて無理をして仕事をしてしまう。そして、目の前のことで手一杯になってしまう。それが当たり前という認識が変わっていかないと、朗らかに働くことはできません。そして、それは若手だけでなく、管理職も同じです。私は働き方をより柔軟にするサポートを提供して、多くの社員が自由な選択肢を得られる環境を実現したいと考えています。育児中の時短勤務だけでなく、働きたい時間だけ働く人がいたっていいですよね。多様な働き方を包括できる会社になれば、「自分らしく活躍できる人」がもっと増えていくのではないかと感じています。
大川:
私たちだけではできないことが、皆さんと一緒ならできる。私は、このプロジェクトの環が広がっていくことに大きな期待を抱いています。課題を共有し、みんなの知恵を集めて、それをよくしていく。そうすることで、自分たちの半径がより大きく広がっていきますし、私たちにできることもどんどん増えていくはずです。「朗らか」という概念は人それぞれで、社会の状況によって変化していくものでもあります。この探究はずっと続いていく、究極のチャレンジ。皆さんとの出会いによって、多くの変化と発見が得られたように、これから待っている数多の出会いが、このサービスと私たちをよりよく変化させてくれると思っています。今回のプロジェクトは、まさに「共創」というテーマがガチッとハマった感じ。このサービスによって実現する未来を誰よりも楽しみにしています。
山中:
バリバリ働いて出世争いをする。そんな男性をたくさん見てきたこともあって、私は男女を問わず、さまざまな選択肢を提供していきたいと考えています。家事・育児の喜びを感じる。リスキリングで自らの可能性を伸ばす。海外留学で視野をさらに広げる……。すべての人に、「やりたいけれど、諦めていること」があると思うんです。「稼ぐこと」だけではなく、選択肢がたくさんあって、そこから「自分らしいキャリア」をチョイスできる。そんな未来を実現していきたいですね。これからの時代、個人にさまざまな選択肢がある中で、企業としてどのような自由を提供できるのかが問われることになります。そして、その自由は、多くの個人からその企業が「選ばれる理由」になり、最大化された人材のパフォーマンスが価値をもたらしていくという好循環を生み出します。選択の幅を提供することで、個人と企業、双方のメリットにつながっていくような世界をつくっていきたいですね。
三好:
私は、次の世代がよりよくなるためのきっかけを残したいと考えています。かつて、「バリキャリ」なんて言葉があったように、私たちは、必死で仕事に向き合って管理職になった少数派。けれど、これからのロールモデルはそうであってはならないし、もっと多様でなければならないと思っています。今年度、日本旅行に新卒入社した社員は、120人中90人が女性です。これは、意図して女性を採用したわけではなく、フラットに採用した結果です。この人たちがいつまでも、いきいきと活躍してくれる環境をつくるには、新しいロールモデルの存在が必要不可欠になると考えています。可能性に満ちた若者たちが、さまざまなサポートを受けながら、障壁を感じることなく、自分の望むキャリアを実現していける。そんな未来に想いを馳せ、解のない解を求めながら、一歩進んだ女性活躍推進に取り組んでいきたいものですね。

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